リフォームから再築へ

バブル崩壊から30数年が経ち日本の住宅も築年数が40年近くになる物がほとんどになってました。私達の取り扱う物件も40年を超える物が普通になり大抵の場合2度目、3度目の改修という事になります。その間に建築基準法も1981年と2000年、2007年、2025年に木構造に関する変更や見直しが行われております。
その度に住宅設備や建材メーカーも開発を進めてきているので40年前の新築とは現在の新築の仕様は大きく違う事になります。更にその間に施工された「リフォーム」は取り繕う工事が多かったようで、根本的な問題を解決せずに表面的に改修するのが通例となっており、もうどこから直せば良いか頭を抱えるのが現状です。また、昭和から平成前期にかけての建材、特に合板の類が悪く15年程度経過するとベニヤ層の間の接着剤が強度が無くなり合板そのものがフニャフニャになってしまうもしくは表面が剥がれてきてしまう、と言う事があちこちで起きています。今までの改修を「リフォーム」と呼ぶならば今後行う改修は物件の内部を整える「再築」をお勧めするべきだと考えます。私どもは、「リフォーム」は模様替えや設備の入れ替え、メンテナンス工事を指し、たいてい10年程度の短期的な使用目的でプランすること。
「再築」は従来の取り替え貼り替えや上貼りのリフォームから構造や仕上げ材の見直し建築物のスペック向上などを重要視し物件の延命と長期的な住みやすさをプランする事と考えます。

これからの改修では
改修により物件の強度やスペックが下がってはいけない
・定期的な点検や取り替えが必要な箇所は将来の工事にも配慮した計画とする
・一時的な使用の為の改修はある程度基本の形に戻せるようにしておく

これらを原則としてお施主様にもご提案しております。
日本の建築界がもつ原則はかなり遅れているので今後世界基準に合わせてどんどん変わってくると思いますし個人的には変わって欲しいと考えております。日本の建物がハリボテではなくかつての理に適った文化の象徴に返り咲ける日を期待してまた、そうなるように努めていきたいと思います。

年末年始営業のお知らせ

今週に入り東北や北海道では豊雪のお知らせがチラホラ、ウィンタースポーツをする人間には羨ましい限りです。皆様いかがお過ごしでしょうか?
松美堂は寒さに負けず、年末年始の休業に向けラストスパートをかけたいところです!

さて、年末年始の休業についてご案内いたします。
誠に勝手ながら建築・リフォーム部門は
 2025年12月27日~2026年1月7日まで年末年始休業  
とさせていただきます。年始は1月8日9時より営業を開始します。
※休業中のメール等でのお問い合わせは、1月8日以降の対応になりますこと、あらかじめご了承くださいませ。
ショウビドウバザール・喫茶ヒポクラテスは未定につきインスタグラムで告知させていただきます。
インスタはこちら
皆様にはご迷惑をお掛け致しますが、何卒ご容赦下さいますようお願い申し上げます。
来年は1月8日より事務所営業を開始いたします。

皆さまにとって、素敵な年末年始になりますように。

DIYサポートサービス「Spicy Craft」

弊社ではDIYサポート事業として「Spicy Craft」というサービスを提供しております。

DIYによる人件費の削減も大きな効果ではありますが、その浮いた経費の分「本物」の資材を導入する事が出来たり、作業に参加する事で想いにより近い仕上がりに持っていく事が出来たりします。

DIYというと道具の手配や施工方法など難しい事だらけというイメージですが「Spicy Craft」では弊社のスタッフと一緒に作業をするというスタイルなので難しいところや、分からないところは「ここ難しいからやって〜」と、お願いしちゃえばよいわけです。
先日の案件では杉の無垢フローリングを貼る作業でしたが、貼り始めの難しいところだけスタッフで施工しました。後のひたすら貼っていく作業をして頂いている間に我々は別の作業を〜という感じです。
「我が家の工事に施主様自身が加わって家が出来上がって行く」
こういう棲家作り、いかかでしょうか?

気が良い家と暗い山

気が付けば3ヶ月も投稿を飛ばしてしまっていました。
なので、今回は少し真面目なコラムのようなものを書いてみました。
お時間ある時に読んでみてください。

現在施工中の古民家はなんというかとても「気」が良い。
家の建ち方も古い割には悪く無く水平が少し狂いつつも垂直は維持されている。恐らく盛り土部分が少なくほぼ切土の上に建てられた伝統工法の家だからだろう。築年数は不明だが、主体部分は50年程度な気がする。何度も改装されているのか昭和の名残の所謂「悪い建材」による欠損や欠陥がいたるところにみられるがベースの構造体などは地場の山から取られた木材で組まれているのが和室周り(とはいってもほとんど和室)をみているとよくわかる。
ブリキ屋根で覆われている茅葺屋根の効果もあるのかも知れないが、その土地の木と土で作られた家は独特な「良い雰囲気」を持っている。ただそこに居るだけで気持ちがいい。

今回は物件のオリジナル部分には着手せず昭和中期から後期に行われたであろうハリボテリフォーム部分の改修がメイン。床の骨組みに直接貼られたベニヤフローリングは当時の糊の耐久性を象徴するかの如くクロワッサン状になってしまっている。踏み抜いて怪我をする前に無垢の杉フローリングを貼りたいというのが施主様のご要望。それではせっかくなので近くの建材店(杉とヒノキの製材所があった)で地場の床板を仕入れてはどうかとアポなしで訪問し、事情を話させてもらったのだが、「うちでは無理」との返答。
その理由は「兵庫県内の山は暗すぎるから」 なんのことかと思うが、和歌山や奈良・四国に比べて兵庫の山は木の植え方が密過ぎるそうで、植樹50年ほど経った今は県内どこの山も切り時で木は文字通り山ほどあるのだが密に植えすぎたおかげで、切り出し難いとか縦にばかり伸びてしまって高すぎるとか手入れがし難かったのか枝払いができていないばかりに死に節(板に製材したときに抜けてしまう節)だらけになるので仕上げ建材に向かないなど、いろいろな意味で「暗い山」だそうだ。

この「死に節」にカミキリムシが穴を空けてそこから雨水が入り黒いシミになるのも木材の評価を落とす。このカミキリムシは在来種だが、温暖化により生息エリアが拡大しているそうだ。これら複数の問題が絡み合い兵庫県の杉材は主に足場板や土木用、一番多いのはバイオマス燃料、はたまたパーム油の廃殻をバイオマス燃料にした時の高温化を抑える為に生木投入して鎮静燃料に使われるのだとか。

地場材で内装ができたらイイ!と意気揚々と乗り込んだもののまさかの回答でとても残念な気持ちになったが、50年前というと住宅バブルで山が丸裸になって土砂崩れや鉄砲水といった環境問題が出始めたころかな~などと思いふけってみたり、山木がバンバン売れるもんだから次は倍量植えて子孫はウハウハやな~って考えたのかな~なんて想像しながらしぶしぶ現場にもどった。

だいたい築50年くらいのこの物件「儲け根性」ではなく植林のあるべき姿を貫いて育てられた材木を使って建てられた古民家。きっとそんなストーリーもあって「気持ちいい」家なんだろうなと思う。

夏季休業(お盆休み)のお知らせ

今年は梅雨も早々に明け猛暑が続く夏ですが、皆様はいかがお過ごしでしょうか?
弊社では下記の期間、夏季休業とさせていただきますのでご案内申し上げます。

事務所・バザール部休業期間
8月9日(土)~17日(日)
期間中お寄せいただいたお問い合わせ等、8月18日(月)より順次対応させていただきます。
期間中は大変ご不便をおかけいたしますが、何卒ご了承くださいますよう宜しくお願い申し上げます。